酸化防止剤
酸化防止剤は、酸素による物質の酸化反応を抑制するために使用される化学添加剤です。酸化は食品や化粧品、プラスチック、ゴムなどの劣化を引き起こし、色、風味、機能の低下を招きます。酸化防止剤は、酸素と化学反応を起こしやすい成分と反応して、酸化によるダメージを防ぎます。食品では酸化による腐敗や油脂の酸敗を防ぎ、工業製品では素材の強度や耐久性を保持します。ビタミンEやBHTなど、天然・合成のものが広く使用されています。
樹脂が加工工程中に酸化されて、物理的、化学的性質の劣化を防ぐために酸化防止剤が使われます。ポリマー中では熱や光によって一部分が分解して活性の強い遊離ラジカルが発生します。 この遊離ラジカルは酸素と結合し、過酸化物を経てハイドロパーオキサイドになります。 ハイドロパーオキサイドは遊離ラジカルを生成させたり、過酸化物基やオキシ基を生成させたりしてポリマーの劣化を進行させます。この遊離ラジカルに水素を与えて安定化させる物質として、フェノール、ハイドロキノン誘導体、アミン類があり、ハイドロパーオキサイドを安定な水酸基に変えるものとしては硫黄やリンの化合物があります。 酸化防止効果を高めるために、効果の異なる二種類以上の酸化防止剤を併用することも多くあります。弊社のマスターバッチ(MB)として下記のものを用意しています。
酸化防止剤マスターバッチ
フェノール系とリン系を併用した高濃度なマスターバッチ
- 銘柄名
- 用途樹脂
- 標準添加量(PHR)
- 特長
- TMB025
- PE全般
- 2(phr)
- 熱酸化防止、変色防止
- TME201T
- PE全般
- 2(phr)
- フェノール系2.5%
- TMB043
- PE全般
- 2(phr)
- 変色防止
- TMB113
- PP,PE全般
- 1(phr)
- 熱劣化・変色防止(高濃度品)
*一般的に500~1500ppmの添加濃度です。
*使用する添加剤の種類・濃度はご相談により対応ができます。

特記事項
- 各種、高濃度で高機能なマスターバッチを取り揃えておりますので、是非一度ご相談下さい。
- 使用条件や使用環境により影響を受けますので、予備テストでの確認をお願いします。
- 使用するベースレジンの物性により効果が異なるケースがありますので御相談下さい。
- 弊社マスターバッチの添加量表示は現場での計量作業の単純化を考慮し部数(phr)表示となっていますが、5phr以下の添加量の場合、wt%表示と実質的な差はありません。因みに、phrの場合は樹脂重量100に対するMB重量であり、wt%の場合は樹脂重量+MB重量=100です。
- お客様のニーズに合わせた添加剤・濃度・他成分混合等のカスタマイズ化が出来ますので、是非一度ご相談下さい。
- 試験装置・検査機器一覧
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- 水分測定装置
- 灰分測定装置
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- FTIR分光分析装置
- 表面固有抵抗値測定装置
- フィルム防曇性評価装置
- 各種加熱恒温槽
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